【The Story】vol.3 マシュー・ウィリアムソン
9月より毎月1人の人物を取り上げ、ブランドにまつわるストーリーを
東京・名古屋・大阪のショールームブログよりリレー形式でお届けしています。
3回目となる今回の主役は、
Matthew Williamson(マシュー・ウィリアムソン)。
お洋服がお好きな方は、もしかするとご存知でしょうか。
彼の本職は、ファッションデザイナーです。
(MATTHEW WILLIAMSONオフィシャルサイトより)
自身の名前をブランドネームにした“
MATTHEW WILLIAMSON”は、ハリウッド女優のシエナ・ミラーや英国王室のキャサリン妃など、世界中の有名人やセレブからも愛されています。
独創的なデザインセンスが評価され、5年前に
Osborne&Little(オズボーン&リトル)と契約。インテリアの世界でもその才能を発揮していきます。
9月にイギリスで開催されたインテリアの祭典「Decorex International」の会場でも、
マシュー・ウィリアムソンが手掛けたインスタレーションは、一際存在感を放っていました。
背景の壁紙やテーブルクロス、クッションは、新作の『BELVOIR』コレクションが使用されています。
ボヘミアンな雰囲気をまとったアーティスティックなデザインと、万華鏡のようなカラフルな色使いで「色の魔術師」とも称される彼。その経歴と魅力をご紹介しましょう。
華々しいデビュー
1971年にイギリスのマンチェスターで生まれたマシュー。
17歳になるまでを地元で過ごし、ロンドンにあるデザインの名門Central Saint Martins(セントラル セントマーチンズ)大学へ進学しました。
ここでファッションとテキスタイルデザインを学び、卒業後はフリーデザイナーとしてMARNI(マルニ)などのブランドで経験を積み、1997年に会社を設立。
その年の9月に発表したデビューコレクション「Electic Angels」は、有名モデルのケイト・モスが着用したことで話題を呼び、ランウェイを彩る鮮烈なカラーのファッションは業界に大きなインパクトを与えました。
Electic Angels(MATTHEW WILLIAMSONオフィシャルサイトより)
2005年にはイタリアブランド、EMILIO PUCCI(エミリオ・プッチ)のクリエイティブディレクターにも就任。
40代の若さでは異例の早さでファッション界での地位を確実にしていきます。
インテリアの世界へ
そして5年前からオズボーン&リトルとのコラボレーションで、インテリアファブリックと壁紙のデザインを手がけるようになりました。
ファッションと同様、彼のデザインの魅力は細部までこだわりを感じるアーティスティックなプリントと天性のカラーセンスです。デザインのインスピレーションには、アジアや南国などイギリス人の彼から見てエキゾチックな国が影響を与えていることが多いのも特徴と言えます。
2016年の『
DURBAR』コレクションでは、インドの物語の挿絵や、刺繍で表現されたなペイズリー柄などが見られます。
革命前とキューバをテーマにした、2015年の『
CUBANA』コレクションでは、ヤシの木やフラミンゴなどトロピカルなプリントが展開されています。
今年の新作『BELVOIR』コレクションには、日本の扇子をモチーフにしたデザインも。
孔雀の羽やトンボなど、マシューがお気に入りのデザインは、ドレスの生地に使われたプリントをアレンジしてカーテンの生地や壁紙が作られることもあります。
最近は英国を代表する老舗ソファブランド「DURESTA(デュレスタ)」ともコラボレーションをしたり、ステーショナリーのデザインも行ったりと、活躍の幅をさらに広げています。
(MATTHEW WILLIAMSONオフィシャルサイトより)
※家具やステーショナリー、洋服の弊社での取扱いはございません。
一見ダイナミックで個性的に見える彼のデザインですが、絶妙なバランスで世界観がまとまっているのは、細部にわたって繊細な表現がされているからこそ。これだけ巧みに美しい色を使いこなせるデザイナーは、世界でもわずかではないでしょうか。
実際の生地や壁紙を手にとってご覧いただくと、彼の情熱とプロフェッショナルな姿勢をより感じていただけると思います。
インテリアをファッショナブルに楽しみたい方、マシューの魔法にかけられてみてはいかがでしょう。
気になられた方はぜひお近くのショールームまでお越しください。
過去の記事はこちらよりご覧ください。
【The Story】vol.1 ウィリアム・モリス
【The Story】vol.2 ニナ・キャンベル