関東も梅雨が明け、いよいよ夏本番となりました。
今年は、久しぶりに夏満喫の楽しいプランを立てている方も多いのではないでしょうか。
さて、今回はイタリアのラグジュアリーブランドRUBELLI(ルベリ)をご紹介いたします。
1889年ヴェネチアに創設された『RUBELLI』。世界トップレベルの自社工場を保有、デザインから生産、販売まで一貫した体制で行っており、生み出される最高級ファブリックの創造の源は、ルネッサンス期まで遡ります。クラシックを追求しつつも、現代的なスタイルにアレンジされたファブリックは、世界各国の著名なホテルや、歴史的にも重要な建築物に、数多く取り入れられています。
2023SSコレクションは、”ヴェネチアの断片”を意味する、『FRAMMENTI VENEZIANI』。ルベリは”断片”のみが残る古いテキスタイルを保存する歴史資料館を所有しています。貴重な金箔置きの技、柔らかなベルベット、ガラスの反射、ヴェネツィアの偉大な巨匠の色、水の動き、時を経た古色、調和のとれたコントラスト…
これらは多くの場合が”断片”でしかないけれども、貴重で意味のあるもの。そういった、ヴェネチアを象徴するような”断片”からインスピレーションを得たデザインを、一つ一つ大切に集めたような、コレクションです。
それでは、東京ショールーム、ルベリコーナーに仲間入りしたディスプレイからご紹介しましょう。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/07/Veniceland-silkglass-1-900x849.jpg)
こちらはリバーシブルの間仕切りカーテンです。
左の画像は、Veniceland 30608-01。右上の画像でご覧いただけるように、上部はハトメスタイルになっています。
このコットンサテンプリントは、メキシコ人デザイナー、ガブリエル・パチェコの”光”とインスピレーションに満ちた手から生まれたものです。
ゴンドラ、ブリコール (干潮時や霧の日でも、船が安全に航行できる場所を示す、運河の目印となるもの、またはゴンドラ等を係留するためのポール)、仮面 、橋、典型的なヴェネチア建築、ムラーノガラス、そして何よりも、運河の街のパワーの象徴である翼のあるライオンなど、ヴェネチアを象徴するすべてのものが含まれており、コレクションの名の通り”ヴェネチアの断片”がコラージュされたようなデザインです。
パチェコの巧みなタッチで、まるで劇場のように、それぞれのテーマがそれぞれの役割を担っており、現実と幻想、現在と夢の中間にある舞台で、魅惑的なシーンが連続している様を見ることができます。小さなモチーフ、エレガントなグラフィック、時には珍しい、不思議なミクロのパターンなど、細部まで目を凝らしてご覧ください。Venicelandは、このユニークな都市をブルーの濃淡で表現したユニークなシーンの数々で、私たちを万華鏡のような ヴェニス・ツアーに連れて行ってくれます。名前にも皮肉が込められているようです。(夢の国、○○ランドならぬ、ヴェニスランド?!)
この独特な世界観と、登場人物のどこかアンニュイな表情に見覚えのある方もいらっしゃるでしょうか。パチェコは以前にもルベリのために、強い刺激と色彩のインパクトを持つプリント生地を、2点制作しています。
2021SSコレクションの、 Il Marchese di Carabà 30410です。
17世紀の詩人シャルル・ペローの童話「長靴をはいた猫」のファンタジーの世界をモチーフにしたもので、Bonjour版(30410-01)では太陽の温かい光の中で、Bonne Nuit版(30410-02)では銀色に輝く月の光の中で、童話の中のキャラクター達が、浮かぶように描かれています。こちらもぜひ、チェックしてみてください。*インスタグラムでのご紹介記事はこちらからどうぞ!
そして、右下の画像は、この間仕切りカーテンの反対側の面となる、Silkglass 30600-04です。
歴史資料館に収蔵されている、異なる時代(17世紀と18世紀)のダマスクの”テッセラ”を組み合わせたものです。テッセラとは、モザイクを作る際に使用されるはめ石またはガラスの小片のこと。小さな”断片”をつなぎ合わせることで、Silkglassの名の通り、吹きガラスのようにエレガントで色彩豊かな、新しいシルクのようなパターンが生まれます。特殊な糸と特殊な加工により、ムラーノ島のガラス工芸品、特にヴェネチアの建築家でありデザイナーでもあった、カルロ・スカルパの、芸術的なガラス作品に見られる、玉虫色や、ほとんど形が無いかのような透明感を思い起こさせる「ガラス質」のような生地です。
ここで、カルロ・スカルパについてご紹介しておきましょう。
CARLO SCARPA(1906-1978)
ヴェネチア生まれのイタリア人建築家。
彼の建築は、素材への感性豊かな想像力に基づいており、季節や歴史といった時の移ろいを繊細に表現している。歴史、地域主義、発明、芸術家や職人の技術への関心を独創的なガラスや家具のデザインへと変換し、安藤忠雄やマリオ・ボッタといった建築家にまで、幅広く賞賛されている。展覧会の会場構成や既存の建物の改修などを多く手掛け、また日本建築の愛好家だったことでも知られる。
今回のコレクションには、他にもスカルパに因んだデザインがありますので、いくつかご紹介しましょう。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/07/Jupiter-Moon-Promenade-900x443.jpg)
画像左は、Jupiter 30616-04。
カルロ・スカルパが建築作品に使用した素材、天然石やスタッコの質感を想起させるコンテンポラリーなジャカード生地。5色展開で、ラグーンの水面に映る昼光や月光をイメージしたバージョンもあります。さまざまな色彩効果を生み出すため、ニュートラルカラー、ライトカラー、ダークカラーがシンフォニーを奏でるように、数多くの異なる糸が使用されています。
そして画像右は、Moon Promenade 30617-03。
7色展開の質感のあるジャカード生地。純粋なテキスタイルの創造性を表現したもので、7種類もの異なるヨコ糸が使用されています。 ベース部の片鱗を残しながら”レリーフ”( 浮き彫り )状になるブークレをテーマにした結果、月の表面や、カルロ・スカルパが 1960 年代に建築に使用した素材を彷彿とさせる不規則な表面となりました。また、この1960年代と言えば、月面着陸と最初のムーンウォークが行われた時代であることが、生地名の由来です。
Jupiter、Moon Promenadeのいずれも、タテ糸には、ルベリが数年前から使用している、ヒマの種子から得られるエコ・サスティナブルな糸、Evo(エボ)ナイロン*を使用しています。
*Evo ナイロン(Nexus、Neptuneなどにも使用されています)
植物のヒマ(別名:トウゴマ)の種子である、ヒマシ(蓖麻子) から作られた天然由来のナイロン。ヒマは育てるのに手がかからず水や肥料も少なくて済み、他の食用の植物と競合することがない。 また加工するのに使うエネルギーも石油由来のものより少なく、環境にやさしい素材。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/07/King-All-900x597.jpg)
続いてこちらは、King 30606-06。
ムラーノガラスに金箔を貼ったような質感のある、ゴールドの表面が特徴的な 、リュクスなランパス織り。ガラスとゴールドの組み合わせは、右側の画像にあるような、カルロ・スカルパが金箔を使って制作した「ソンメルソガラス*」を参考にしています。シルクと並んで主役のゴールドが、全10色それぞれの色の反射を受け、これまでにない鮮やかな光の効果を生み出しています。この2つのメタリックテクスチャーの特徴である”レリーフ効果”が、ラグジュアリー感を際立たせています。常に装飾性を高め、高貴な雰囲気を醸し出してきたメタリック糸を使うことで、ファッションを超え、常にモダンなタッチのグラマラス感を与えています。リバーシブル仕様のため、左上の画像に見られるように、表面と裏面で表情が異なり、お好みに合わせお選びいただけます。
*ソンメルソ技法
1930年代にヴェニーニ社のカルロ・スカルパによって開発されたもの。ソンメルソ(イタリア語で「水没」)は、色が混じり合うことなく、対照的なガラスの層を2つ以上作るムラーノ島のガラス製造技術。色ガラスを別の色の溶けたガラスに浸し、必要な形に吹き込むことで形成される。最も外側の層は透明であることが多い。
さてここで再び、ディスプレイのご紹介に戻ります。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/07/Charme-Improvisation-Jam-Session-1-900x894.jpg)
左上の画像のドレープ生地は、Charme 30604-05。
シルクのような風合いを持つダマスク。歴史資料館にあるルネサンス期のベルベットの断片のパッチワークから着想を得て、特殊な織り方によって摩耗したような模様を再現しています。15色展開という豊富なカラーバリエーションも魅力です。
同じく左上の画像のシアー生地は、Improvisation 30627-03。
フィル・クーペ技法*で作られた(ムリーヌ*のような)透明な ベース 地の上に、不規則で多彩なクロスハッチングが浮き出た、質感のあるシアー。4つのカラーバージョンにおいて、クロスハッチングはストローク自体の色によって変化しています 。 まるでジャズの曲のように、 クリエイティブな即興(=Improvisation)から生まれたような、明るく現代的なモチーフ。
*フィル・クーペ
パターンを織り上げ、裏面の横糸を丁寧にカット。 フランス語で、 Fil は 「 糸 」 、Coupe は 「 切断された 」 、 「 裁断 」 の意味で、ジャカード織物の裏面に出るヨコ糸をカットし、フリンジ効果を出す。
*Murrine ムリーヌ(単数形:Murrina)
ガラスの棒に描かれた色彩の模様やイメージのことで、棒を薄く切断することで模様が浮かび上がる。これを何本も組み合わせて使うと「ミルフィオリ」と呼ばれる。 製造は 4000 年以上前に中東で始まり、16世紀初頭にムラーノ島のヴェネチアン・ガラスの職人によって復活した。
そして、左下の画像は、Jam Session 30629-01。
モダンなレースのデザインに沿って、途切れ途切れに浮かぶようなマットなラインが現れる、デコラティブなシアー生地。ヴェネチアのラグーンの水面に映る、光の反射からインスピレーションを得ています。
また、こちらの3アイテムは、いずれも防炎品のため、高層マンションやコントラクトユースも可能、うちシアーの2アイテムは、広巾でタテ使い推奨生地のため、吹き抜けや高窓にもお使いいただけます。
続いて、華やかなデザインからも幾つかご紹介しましょう。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/07/Sally-All-900x530.jpg)
こちらのコットンプリント生地は、Sally 30609-01。
”コンテンポラリーアーティストによる作品から新しいフラワープリントを作る”というアイデアから生まれました。そこで、イギリス人画家のSally Anne Fitter(画像右)がルベリのために描いた花瓶の絵が選ばれました。彼女は、ロンドンにテキスタイル・デザイン・スタジオを構え、ラルフローレンやリバティのデザインも手掛けています。横畝のある”コットンファイユ”に描かれたこのデザインは、バラの花瓶が 「 ソリッドとヴォイド 」(構成要素(=柄の部分)と何もない空間)の交互配列で、とりわけエレガントなパターンで配置されています。
3色展開の、華やかで楽しいパターンです。
花瓶のデザインがコラージュで構成されているように見え、コレクションのテーマとマッチしています。彼女のアートを飾るように、お部屋に掛けて楽しんでみてはいかがでしょうか。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/07/Grand-Amour-Secret-Venus-900x446.jpg)
画像左は、Grand Amour 30602-01。
アーカイブテキスタイルコレクションの小さな断片から生まれたシルク混のジャカード生地です。ユニークな点は、オリジナルの小さな花のモチーフを非常に大きなスケールに拡大したという、前例のないリメイクであるということ。エレガントで緻密に織られたサテン地に、バラとカーネーションが際立ち、セミマットなビスコース地に施されたシルエットのような模様によってさらに引き立てられています。ショッキングピンクの奔放な色調を、落ち着いたアイボリーが和らげているのです。
画像右は、Secret Venus 30605-02。
私たち日本人にとって、どこか懐かしさを感じるような雰囲気がありませんか?それもそのはず、ルベリのアーカイブに保管されている1930年代の日本の絹の着物から着想を得た、サテン地に絹のランパスで、小さな凹凸を含む典型的な絞り技法の表情が残されています。1930年代のヴェネチアン・ガラス工房の芸術的な作品を彷彿とさせる形の花瓶のギャラリーを表現しています 。 6色展開で構成される斬新な柄で、いずれも明るいベース地に描かれています。
最後に、椅子張地としてもおすすめのアイテムをご紹介します。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/07/Dandy-Zelda-900x480.jpg)
画像左は、Dandy 30613-18。
ストライプのベルベット。コーデュロイ・ベルベットを新しい解釈で表現したものです。その名の通り、常に最新のカジュアル・エレガンスを提供します。 力強くマットな質感は、1970 年代に流行したデザインを踏襲したもの。従来のストライプ・ベルベットとの差別化を図り、コンテンポラリーな椅子張りに最適な「ヤング」ベルベットとして提案しています。また、機能性としては防汚加工が施されています。
画像右は、Zelda 30620-14。
テクニカルな「フェイク・ユニ*」に光のタッチを加えました。 既存アイテムのコンテンポラリーなツイード生地、Fabthirtyの、よりリッチな「兄弟」のようなものです。光沢と艶が交互に現れる表面の微細な模様は、織物の加工から生まれたものです。椅子張りにも適し、38色展開という充実したカラーバリエーションで、マルチに活躍するマストアイテムです。
*フェイク・ユニ Faux uni
単色のように見える柄物で、色は控えめに合わせたり、同系色や異系色の小さな微妙なモチーフで柄を表現する。フランス語の “faux uni”(偽の統一感)に由来する。
ご紹介してまいりましたコレクション『FRAMMENTI VENEZIANI』いかがでしたでしょうか。
ルベリが本拠地を構えるヴェネチアの美しさや歴史に培われた誇りを、彼らが持つデザイン力や高度な生産技術を駆使して、余すところなく表現したアイテムが揃います。
暑さの厳しい季節、水の都ヴェネチアの水面を吹き抜ける風を想い浮かべながら、是非お楽しみください。
週1回、エントランスに飾る生花を選びに、ショールーム近くのお花屋さんに行くのですが、チューリップやアネモネなど色とりどりの春の花が並ぶようになり、風が冷たいながらも春の気配を感じます。
今回は、ヨーロッパにある最高級エディターの中で最も古い歴史のある会社のひとつ、イタリアのRUBELLI(ルベリ)のコレクションをご紹介します。
1889年ヴェネチアに創設されたルベリは、世界トップレベルの自社工場を保有しており、デザインから生産、販売まで一貫した体制で行っています。世界中から集められた4000を超える貴重なアーカイブ資料を創造源に生まれるインテリアファブリックは、各国の著名な劇場やホテルにも多く取り入れられています。
今回ご紹介するコレクションは、このルベリと”新進のデザインスター”と評されるルーク・エドワード・ホールによるコラボレートコレクション『RETURN TO ARCADIA by Luke Edward Hall』です。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/02/RU_RETURN_TO_ARCADIA_BY_LUKE_EDWARD_HALL_LEH_01-900x900.jpg)
Luke Edward Hall(1989~)
世界中の企業に独自のスタイルを提供する、イギリスの若きアーティスト兼デザイナー。ロンドンのセントラル・セント・マーチンズで教育を受け、ベン・ペントリース*の会社で働いた後、2015 年ロンドンに自身のスタジオを設立。バーバリーやリバティをはじめ、ディプティックやリチャード・ジノリなど、そのデザインワークは多岐に渡る。彼は、インスタグラムに、国内外を旅した写真と仕事やインスピレーションの画像を、分けることなく一緒に投稿し、友人と美的感覚を共有するツールとして愛用していたが、結果それがビジネスツールともなっており、企業はインスタグラムを通じて彼を見つけることが多いという。
*ベン・ペントリース…イギリスの建築デザイナー。
Morris&Co.とのコラボレーションで人気を博すコレクション『THE QUEEN SQUARE(2020AW)』『THE CORNUBIA(2022SS)』を手掛けており、こちらのブログでもご紹介しています。
それでは東京ショールーム、ルベリコーナーのディスプレイをご紹介していきましょう!
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/02/LEH-All-675x900.jpg)
コレクション名『RETURN TO ARCADIA』にある、ARCADIAとは、ギリシャ南部、ペロポネソス半島の中央部の高原地帯。高い山や峡谷により他から孤立し、古代ギリシャでは”理想郷”とされ、17世紀の絵画や文芸などに影響を与えました。そしてルークもまた影響を受け、彼によって表現された理想郷が広がります。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/02/Chain-Stripe-30503-01Ribbon-Bouquet-30508-03-900x900.jpg)
それではまずカーテンから。
画像右側は、Ribbon Bouquet 30508-03。
華やかなブーケと躍動感のあるリボンがとても立体的に見えますが、実はコットン&リネンのプリント生地です。こちらはルベリが保有するアーカイブデザインで、オリジナルは織り生地ですが特殊なプリント技術により、このような立体感が再現されています。ルークはいつも古い花柄の生地に惹かれるそうですが、古い色は彼の目には少しくすんで見えることがあると。そこで今回は背景をピーチやラベンダーにアップデート、程よい甘さを加えたものになっています。
画像左側は、Chain Stripe 30503-01。
ロンドンの美術館で見つけた19世紀初頭の壁紙の断片からインスピレーションを得た、鎖がモチーフのストライプ。生地巾320㎝の広巾のタフタで、ヨコ使いにした際にタテストライプとなります。滑らかでドレープ性が良く、防炎品のため、高層マンションやコントラクトユースにも対応可能です。
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こちらは、Gothic Folly 30509-01。
ルークのお気に入りである、イングランド南西部グロスターシャーのペインズウィック・ロココ庭園にあるフォリー(公園の塔、遊園地のお城など、景観のアクセントとしてつくられる建造物)をモチーフに、城壁やゴシックのモチーフをスケッチしたもの。
夏の暑い日、民家の屋根が城壁のようになっているのに気づき、すぐにこのデザインが 目の前に現れたそう。目に留まったものから、こうして次々デザインが生み出されていくのですね。
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カーテン上部はハトメ仕様となっており、その下にあしらったタイのジム・トンプソンのボーダー、Duquette Valancia Border JT030056004もまたユニークなデザインで、城壁の形ともリンクしています。
そしてこちらはリバーシブルの間仕切りカーテンとなっており反対側は、Quatrefoil 30510-04。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/02/Quatrefoil-30510-04-with-cusion-675x900.jpg)
Quatrefoilは、四つ葉模様を意味し、ゴシック建築やイスラム建築に見られる葉型模様「foil」の一種。
ルークの審美眼的ヒーローの一人であるフランスのデザイナー、故エミリオ・テリーのカーペットデザインからインスピレーションを得て描いた、幾何学的な形が交錯するスケッチで、とても遊び心のあるコットンプリントです。
お揃いのクッションには、国内在庫品SATELLITE-OMBRÉのサテン生地、メイサ9にてたっぷりとギャザーを寄せたフリルを付けてよりエレガントに。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/02/Quatrefoil-30510-04-900x900.jpg)
カーテンの両端にはジム・トンプソンのトリム、Duquette Polka Dot Tape JT030055002をあしらってリズミカルなアクセントに。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/02/tablerunner-900x900.jpg)
また、こちらは、Antinous 30500-03にて作成したテーブルランナーです。モチーフは、ローマ皇帝ハドリアヌスの寵愛を受けたギリシャ人アンティノウスの肖像画。ルークはいつも古代ギリシャ・ローマの世界の人物に惹かれていて、このアンティノウスの物語は、悲しいことに最後はかなり悲劇的ですが、素晴らしいものであり、その美しさで知られるアンティノウスは、永遠に魅力的なキャラクターであり続けるだろう、と彼は言っています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/02/Antinous-30500-03表裏-900x624.jpg)
両端に付けたフランスのHOULESのキータッセル、PALLADIO35186-9720は、ハトメ穴に通してくぐらせており、メンテナンス時のために着脱可能な作りといたしました。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/02/Lyres-30501-01&Lyres-30501-01-900x446.jpg)
左の画像の生地、Rousham 30507-02に見られる、アルカディアン・ガーデンのスケッチは、イングランド南東部オックスフォードシャーの素晴らしいルーシャム・ハウス&ガーデンに触発されたものです。この庭園は、彼の家の近くの田園地帯にあるため何度も訪れている場所。グロット(洞窟)やプール、崩れかけた彫像など、神秘的で古代の雰囲気を感じさせる風景は、まさに”古典的な楽園”と言えるでしょう。リネンとコットンの地にプリントされたスケッチは彼の筆遣いがそのまま見て取れる作品のひとつです。
右の画像の生地は、Lyres 30501-01。古代ギリシャの古典的な竪琴リラのスケッチ。クラシックの世界の柔らかな音楽が、夏の柔らかな風に揺られながら聞こえてきそうなリラの姿。ベースの光沢感とラインのマットな質感がコントラストを奏でるランパス織です。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/02/Dappled-Brick-30505-01-Wobble-Grid-30506-02-900x900.jpg)
画像左の生地は、Dappled Brick 30505-01。
生地の名前は「まだらなレンガ」を意味しますが、目の錯覚により、レンガが立体的に見えます。ルークが以前本で見た、ペイントされたバスルームにインスパイアされた、珍しくも大胆な作品です。
画像右の生地は、Wobble Grid 30506-02。
Wobbleとは「揺れる、よろめく」の意味 。チェックを再考したもので、フォーマルでなく、より自由で楽しいチェック柄。 彼は古い更紗や色あせたストライプが好きですが、幾何学模様も大好きで、特にこのような大胆な柄は1970年代の雰囲気を醸し出しています。
最後に、ルークが今回のコラボレーションに寄せたメッセージをご紹介します。
「私が部屋をデザインするとき、最も重要な要素のひとつがファブリックのミックスであり、このアイデアがルベリとのコレクションの出発点でした。ストライプや花柄、幾何学模様、小さな柄や大きな柄など、私の好きな種類の生地がコレクションを構成しています。」
彼の言葉の通り、様々な要素がぎゅっと詰まったコレクション、柄と柄をミックスで使ってもマッチし、ひとつだけ取り入れても存在感を放つアイテムばかりです。
☆Luke Edward Hall初来日レポート☆
先日ルークが初来日、ライブペインティングのイベントが開催されると聞き、もちろん行ってまいりました!トレードマークの風に吹かれたようなヘアスタイルを時々掻き上げながら、30分ほどでサラサラサラっと2枚の絵に色付けしていくその軽やかな筆使いと、思いのままにキャンバスが彩られていく様子を見学できる大変貴重な機会でした。写真撮影やサインにも快く応じてくれて、終始和やかでhappyな雰囲気に包まれていました。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2023/02/Luke-sign3-900x900.jpg)
また、数日間に渡る滞在の中で、彼のインスピレーションの引き出しに”日本”が追加されたはず。いつか彼のデザインの中でアウトプットされるのを楽しみにしています。
2021年もいよいよあと僅かとなりました。大掃除やお正月の仕度など、何かと気忙しくお過ごしのことと思います。
さて、東京ショールームでは装いを新たに新年を迎えるべく、今年最後の模様替えをしました!その中から今回はイタリアのラグジュアリーブランドRUBELLI(ルベリ)展示コーナーをご紹介いたします。
![RUBELLIコーナー](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/Rubelliall-e1640684096310.jpg)
水の都ヴェネチアの’’運河の煌めき’’を思わせるようなブルーのドレスにご注目ください!!まるでカーニバルの仮面舞踏会から飛び出してきたかのよう。
肩からまとうガウンは、ピュアシルクダマスク織りの「San Polo(サン・ポーロ)」。2021年、RUBELLIのお膝元であるヴェネチアが、共和国建国から1600年を迎えたことを記念して創られたシルク生地の究極の逸品です。
カラーパレットは16色。これは、1600年にちなんで1世紀ごとに移り変わる時代、そして街からインスピレーションを受けています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/waterfall-e1640684078878.jpg)
この「San Polo(サン・ポーロ)」のデザインソースとなったのは、時代を超えて高い人気を誇るRUBELLIのアイコン的なデザイン「San Marco(サン・マルコ)」。このSan Marcoのデザインスケールを半分にし、より鮮やかなカラーで表現することでクラシカルなダマスク柄をコンテンポラリーに寄せています。経糸と緯糸の絶妙なコントラスト、上質で軽やかなシルクの質感を、ショールームにてぜひお手に取ってご覧ください。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/sanmarcopolo-e1640684064103.jpg)
そして、今回のコレクションのサンプルブックは、見開きでSan Marco とSan Poloが収録されているのですが、皆さまお気付きでしょうか?
…2つの名前を合わせると、ヴェネチア出身の商人・探検家として有名なマルコ・ポーロになります!彼が旅したシルクロードを通って東洋から西洋へと伝わったシルク。RUBELLIが織りなすこの究極のシルクのコレクションへの繋がりを感じます。
タイムレスに愛され続けるダマスク柄の、王道とも言えるSan Marcoとコンテンポラリーに進化を遂げたSan Poloの兄弟柄。ヴェネチアが誇るシルクファブリックを継承し続けるRUBELLIが培ってきた経験とものづくりへの情熱から生まれる、エネルギーに満ち溢れたファブリックです。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/vaporetto-e1640684050345.jpg)
サンプルブックの扉の内側には、ヴェネチアならではのこんな風景も。
続いて、今回展示に加わりました壁紙、新作の『THE WALLS OF VENICE VII』コレクションより3点をご紹介いたします。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/SanMarcoWP-e1640684028170.jpg)
まずこちらの壁紙が、前述のファブリックと同柄の「San Marco Wall」です。表面のビニール素材にエンボス加工が施され、織物の立体感が表現されています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/5556b1548f36a263a27f52e5ef387f78-e1640684008810.jpg)
次に、「Déjeuner Sur L’herbe Wall」トワレドジュイのコンテンポラリーな新解釈で「草の上の朝食」という意味の名前がついています。自然の中で語らう様子が生き生きと描かれており、大変優雅な雰囲気です。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/Burano-e1640683967633.jpg)
最後に、「Burano Wall」
2つの橋、運河、ヴェネチアンゴシックの窓…カラフルなヴェネツィアのブラーノ島がテーマとなっています。キャンバス地に描かれた油彩画を飾る感覚で、アクセントクロスにいかがでしょうか。
改めまして、今年も1年マナトレーディングをご愛顧いただき、また、ショールームブログをご覧いただきまして誠にありがとうございました。
それでは皆さま、良いお年をお迎えくださいませ。
※東京ショールームは2021年12月29日より2022年1月4日まで冬期休業となります。
立秋を過ぎ、暦の上では秋を迎えましたが、まだまだ残暑が続きそうですね。
今年も旅の楽しみはおあずけ、TVでオリンピック観戦をしたり…皆さまいかがお過ごしでしょうか。
さて、あれこれ侭ならない状況下でも、立ち止まってはいられません!マナトレーディングが皆さまにお届けする、世界のトップエディターたちも、創作の手を止めることなく、続々と新しいデザインを発信し続けています。
その中から今回は、イタリア『RUBELLI』の新作コレクション『DI VARIA NATURA』による東京ショールームディスプレイをご紹介いたします。
1858年ヴェネチアに創設された『RUBELLI』。他のブランドとは異なり自社工場を持ち、生み出される最高級ファブリック、その創造の源はルネッサンス期まで遡ります。
クラシックを追求しつつも現代的なスタイルにアレンジされたファブリックは、世界各国の著名なホテルや歴史的にも重要な建築物に数多く取り入れられています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/ALL-e1628760583741.jpg)
こちらが、東京ショールームのルベリ展示コーナー。
中央の壁面にはパネルタイプの壁紙『Grancanal Wall』を使用しており、建物の中からヴェネツィアの運河を臨むかのような気分を味わっていただける設えです。
中央を二分して、左側はクラシック、右側はコンテンポラリーなイメージでまとめています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/582462445fd45317a1ab74c6d7b22547-e1628762259272.jpg)
まずは、クラシックからご紹介していきましょう。一番左の『Contessa』は、17世紀終わりのアラビアのベルベットに見る伝統的なモチーフを、ランパス織で表現しています。華やかなモチーフの数々が、色の濃淡により立体感を増し、シルクの光沢がエレガントな空間を演出してくれます。
こちらには、縁に『カルテットフリンジ』を施し、Houlēsの装飾タッセルを合わせて。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/Martinique-e1628762375190.jpg)
続いてこちら『Martinique』は、異なるデザインを重ね合わせて再構築されており、緻密に織り上げられたレースのよう。18世紀のドローイングよりインスピレーションを受けています。光の反射が美しく、耐久性に優れた織生地のため、カーテンや椅子張地として幅広くお使いいただけます。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/cbe6161c9667ccf0119ccc785783a71c-e1628762398375.jpg)
そして、向かって右側のコンテンポラリーシリーズ。
こちら『Arianna』は、非常にシャープな幾何学パターン、皆さま何に見えますか?
こちらは、クノッソスの迷宮のイメージ、もしくは、ヴェネト州のヴィラ・ピサーニの庭園にある植栽で作られた迷路がデザインソース。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/VillaPisani-e1628762643838.jpg)
また、防炎品のため、高層マンションや、コントラクトユースとしてもお使いいただけます。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/Java-e1628762414817.jpg)
続いて、エキゾチックな植物のシルエットが重なり合う『Java』は、日本の漆塗りを彷彿とさせ、メタリックとマットそれぞれの質感が、光と影の戯れを表現しています。
こちらは、コットンプリントの『Home Jungle』とデザインソースは同じですが、それぞれシーンに合わせて使い分けたい魅力がありますね。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/HomeJungle-Java.jpg)
皆さまはどちらがお好みでしょうか?
お部屋の中に居ながらにしてジャングルを感じてほしいという願いが込められたデザイン、鬱蒼とした茂みに風が吹き込み、ざわざわと音が聞こえてきそう。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/BranoMono-e1628762426138.jpg)
そして『Burano』は、ヴェネツィア、ブラーノ島のカラフルな街並みがモチーフで、実は霧が深い日がテーマになっています。展示カラーは、ルベリのアイテムとしては珍しいブラック&ホワイトバージョン。実際の街の色合いはどんなものか、想像力を掻き立てられますね。
コットンキャンバス地に油彩タッチで描かれたデザイン、絵画を飾るイメージで、お部屋を彩ってみてはいかがでしょうか。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/Rose-e1628762440995.jpg)
最後に、こちらはリヴァーシブルの間仕切りカーテンスタイルで展示している『La Vie En Rose』。ルベリが作り上げるプリント生地は、息を飲む美しさ。大胆な構図で咲き誇る薔薇が、絶妙な配色で描き出され、コットンサテンにチンツ加工が施された質感が、しっとりと上質で鈍い光沢を放ちます。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/Chat-e1628762453698.jpg)
裏面には、童話”長靴を履いた猫”がモチーフの『Il Marchese di Carabà』。独特のテイストで描かれたイラストが、ストーリーの世界へと誘います。東京ショールームのInstagramにて詳しくご紹介しておりますので、ぜひこちらもご覧になってみてください。
★マナトレーディング東京ショールームInstagramアカウントへはこちらからどうぞ!
また、最新号のMANAS INFORMATIONには、巻頭からCEOのNicolò Favaretto Rubelli氏、クリエイティブディレクターのAlberto Pezzato氏へのインタビュー記事が掲載されておりますので、ぜひあわせてチェックしてみてくださいね。
★MANAS INFORMATION Vol.59デジタルカタログはこちらからどうぞ!
時間の移り変わりとともに変化する家の中での過ごし方をベースに考えて創造され、さまざまなテイストの家具やインテリア空間にもコーディネーションできるよう、多彩なデザインのファブリックが揃います。
ルベリがこのコレクションに込めた、生き生きと喜びに満ちた生活への願いを感じてみてください。
2021年の新作でディスプレイが変身する前に、今のディスプレイにスポットライトを当てたいと思います。2020年のディスプレイは、実際に見て触れていただく機会も少ないまま引退になってしまうのは寂しい…。
そこで最後に記録として残しておきたいと思います。アイテムの詳細は品番をクリックしてくださいね。
まずは5月にディスプレイ交代が決まっているRUBELLIコーナー。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/03/03271-1024x842.jpg)
カーテン(左):30369-02
カーテン(中):30371-03
カーテン(右):30350-04
様々な縁取りがポイントのクッション。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/03/03262.jpg)
左から共布パイピング、レザー調のパイピング、ベルベットのパイピング、シルク紐のパイピング。
クッション(左から順番):30360-01+共布
クッション:30361-01+HOULES 3116-9200
クッション:30366-04+JIM THOMPSON JT030025-006
クッション:30364-08+JIM THOMPSON JT030026-004
ソファ:30352-01
次はジムトンプソンのコーナーです。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/03/03272.jpg)
こちらもトリムがアクセントになっています。今回はレースにあしらいましたがクッションのアクセントにしても素敵なアイテムです。
カーテン(左):JT013663007+ボーダーN9031021003+裏地
カーテン(右):JT013794006+フリンジJT030043003+裏地
レース:RUBELLI 30270-02+ボタンJT030033006+フリンジJT030032006
オズボーン&リトルのディスプレイ。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/03/03265.jpg)
いろいろなブランドがミックスされたディスプレイコーナーでもあります。
ドレープカーテン(刺繍)・・・オズボーン&リトル「MANSFIELD PARK」
レースカーテン・・・ヴィラ・ノヴァ(※名古屋ショールームセレクトのブランドです)
レースカーテンのフリンジ・・・ジム・トンプソン「ORNAMENTA TRIMS」
クッション(赤)・・・ニナ・キャンベル
クッションのトリム・・・ニナ・キャンベル「TRIANON TRIMMINGS」
スツール・・・オズボーン&リトル「GLORIANA」
ランプ・・・ポルタ・ロマーナ「Bishop Lamp GLB79」
これらのディスプレイは、昨年6月からスタートした名古屋ショールームのインスタグラムでもご紹介しています。またちがった角度からの写真なども是非お楽しみください。また、あと一ケ月程はショールームでご覧になれます。
2021年の春夏コレクションも発売が始まって間もなく折り返し地点。
直接ご覧いただく機会もまだまだ少ないかもしれませんが、MANASのメルマガ「MANAS Mail Information」では、一般のお客様向けにイベント情報や、MORRISWORLD.jpの最新情報をお届けしております。まだの方も是非この機会にご登録くださいせ。(ご登録はこちらへ)
今回の主役はこちらのハードボイルド?なおじ様。
さて彼は一体なにもの…?
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/02/RPeter-Marino-Office-2015-M.Yllera-402-BN-400x500.jpg)
PETER MARINO (ピーター・マリノ)というアメリカの建築家をご存知でしょうか。
その名を知らなくとも、銀座のシャネルやディオールの設計デザインを手がけた
建築家と聞けば、彼の作品をイメージできる方も多いのでは。
今回RUBELLI(ルベリ)から発表されたコレクション
「PETER MARINO FOR VENETIAN HERITAGE」は、
世界各国の最高級ブティックの旗艦店をはじめ 公共施設からレジデンシャルまで、
数多くのプロジェクトの成功から確固たる地位を築きあげた現代建築の名匠のひとり、
ピーター・マリノ氏とのコラボレーションにより生まれました。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/02/piter-marino2-375x500.jpg)
マリノ氏はその作品において「建築とアートの統合」をテーマとして掲げてきました。
彼はアンディ・ウォーホルをはじめとする多くのアーティストとの仕事を通して、
かつて芸術家たちが絵画や彫刻における光と影の表現を追求したように、
「光」が建築にもたらす効果に着目します。
季節や天候によって変わる自然光や、夜のライティングによって変わる、
物質のテクスチャーや色、そして影。
その微細な変化に垣間見える素材の美しさを知り、
空間とオブジェクトの美しさを最大限に活かすテクニックは、
商品を最も魅力的に演出する一流ブティックにおいて
重要な要素であることは想像に難くありません。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/02/Venezia-500x375.jpg)
さて、そのピーター・マリノ氏とイタリアとの関係性は強く、
現在彼は、ヴェネツィアン・ヘリティジ財団(ヴェネツィアの芸術作品の修復を支援する団体)の
会長を務めています。
マリノ氏にとって、ヴェネツィアは魔法のような場所であると言います。
ヴェネツィアを彩る色とその運河から溢れる光の完全なる調和は、
彼が訪れる度に、歓喜とインスピレーションを与えてくれるのだそう。
今回そのヴェネツィアに本拠地を置く、ルベリの依頼で作製したファブリックデザインは
彼の「魔法のような場所」への敬意を込めた、3つのシルクジャカードの生地となりました。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/03/RU_Peter-Marino06-500x241.jpg)
「光を放つ」という意味の「Lucente」は、
その名の通り穏やかな水面に溶け込む太陽の光を、滑らかなシルクサテン地で表現しています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/02/RTiepolo_Peter_Marino_for_Venetian_Heritage_Ph.Giovanni_Tagini_Tag-9006-500x333.jpg)
「Tiepolo」は、18世紀イタリアの画家、
ジョヴァンニ・バティスタ・ティエポロにインスパイアされたファブリックです。
多くのフレスコ画を残した稀代の画家の柔らかい筆のタッチと
鮮やかな色彩を再現し、豊かに流れる運河の水を表現しています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/02/RMarino_2_Peter_Marino_for_Venetian_Heritage_Ph.Giovanni_Tagini-500x333.jpg)
そして自らの名前を冠した「Marino」は、運河を行交う舟の舳先に
光を受けてきらめくさざ波を表現。
海を思わせるような深いブルーの生地にシルバーに輝く
シルクジャカードの波が力強い光を放っています。
今回のコレクションの収益の一部はヴェネツィアン・ヘリテイジ財団に一部寄付されるとのこと。
ヴェネツィア市街に溢れる光と水面を、ぜひご自宅のインテリアに取り入れてみませんか。
今年もパリでは、最高級のテキスタイルを扱うエディターが新作発表会を行うイベント
デコ・オフ、メゾン・エ・オブジェが開催されています。
各エディターのSNSに投稿されている写真より、最新の情報をお届けいたします。
この時期のパリは、色とりどりのファブリックで彩られたシェードが吊るされ、
街全体がお祭りのように華やかになります。
WIND(ウインド) Instagram@windexclusivedesignより
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/01/WIND_R-e1579418853976-428x500.jpg)
昨年のデコ・オフでも見られましたが、
屋外に大きなソファが設置されている様子が今年も見られました。
OSBORNE&LITTLE(オズボーンアンドリトル) Instagram@osborneandlittleより
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/01/OL_R-500x498.jpg)
インスタ映え抜群なこちらのソファには、
オズボーンアンドリトルの新作ファブリックが使われています。
そして今年はベッドメイキングのディスプレイも、街中に出現!
ELITIS(エリティス) Instagram@elitisfranceより
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/01/ELITIS2_R-500x466.jpg)
日本ではまず見ることのできない展示方法に、思わず目を奪われました。
ドームの周りをお花の鉢で飾られているところは、さすがパリ。素敵です。
さて、今年のトレンドカラーは何色でしょうか?
いくつかのエディターの写真を見ていると、「黄色」が目立っているような気がします。
RUBELLI(ルベリ) Instagram@rubelli_group より
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/01/RUBELLI_R-500x487.jpg)
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/01/RUBELLI2_R-429x500.jpg)
ルベリのショールームでは、黄色のカーテンや、スツールが印象的に展示されています。
LIMITED EDITION(リミテッド・エディション) Instagram@limitededitionrugs より
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2020/01/LE_R-500x498.jpg)
ラグブランドのリミテッド・エディションでも、黄色をメインにした写真がトップに。
オリンピックイヤーの今年、明るく輝くようなイエローがトレンドカラーだと
なんだか嬉しい気持ちになります。
新作のサンプルが日本に届くのは、もう少し暖かくなってからになります。
本年もよろしくお願いいたします。
新元号「令和」。
新しい日本のインテリアに、
マナトレーディング東京ショールームが声高に掲げるのは、
「脱・白い壁」 です!!
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/05/EL_Soleil_levant_TP_289_03_ELI_0571-500x341.png)
こちらのデザインは、
フランスのブランドÉLITIS(エリティス)の新作コレクション『SOLEIL LEVANT』より、
「Les Cerisiers Sauvages」 TP289-03です。
タイトルは「野桜(山桜)」を意味しているのですが、
初春の令月にして、
気淑く風和ぎ、
梅は鏡前の粉を被き ―
元号の由来の元となった、
万葉集の「梅花の歌」の情景にぴったりのデザインではないでしょうか。
デジタルプリントが普及した現在、その技術を用いて様々な表現が可能となりました。
特に壁紙の分野においては、
大きな一枚絵のようなデザイン=パノラミックデザインが各ブランドから発表され、
今年2月に行われたパリ・デコオフや、メゾン・エ・オブジェでも、
アート作品のような大胆なパノラミックデザインの壁紙は、
各会場にて多くの参加者の目を楽しませていたようです。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/05/EL_Soleil_levant_TP_291_02_ELI_0776-354x500.png)
「Nouvelles Orientales」 TP291-02
今回、エリティスがパノラミックデザインのテーマに選んだのは、
日本の伝統的な刺繍柄や着物からインスパイアされた花や鳥、そして川をのぼる魚たち。
まるで襖絵のようなこれらのデザインは、
かつて一部の人だけが楽しめる嗜好品であったアートと、
インテリアの境界線をなくすことに成功しています。
日常をよりドラマティックに彩るツールとして、
壁紙は今、とても面白い進化を遂げているようです。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/05/EL_Soleil_levant_TP_283_04_ELI_0630-451x500.png)
「Mémoire d’un Jardin」 TP283-04
エリティスの新作については大阪ショールームのブログでも
ディスプレイとしてご紹介しておりますので、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね。
さて4月に改装を行った東京ショールームでは、
イタリアのブランドRUBELLI(ルベリ)の展示コーナーに、
こちらのようなパノラミックデザインの壁紙を施工しました。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/05/Fotor_155771211654118-500x500.jpg)
RUBELLI(ルベリ)「Grancanal Wall」23014-01
描かれているのは、ブランドの本拠地でもあるヴェネツィアの岸辺の様子。
18世紀初め、ヴェネツィア派風景画家の父、
Luca Carlevarijsのエッチングにインスパイアされたデザインです。
目の前に立つとちょうど、運河に浮かぶゴンドラから
両岸を見渡しているような風景が広がります。
左右には今季発売されたルベリの新作生地を、
真紅とロイヤルブルーのカーテンに仕立て、
ラグジュアリーなプライベートシアターのような雰囲気を演出してみました。
ショールームではルベリやエリティス以外にも、
KHRÔMA(クロマ)、OSBORNE&LITTLE(オズボーン アンド リトル) などから
発表されているパノラミックデザインも、見本帳でご覧いただけます。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/05/KM_WILD_PICTDGWIL_greenery_R-500x375.jpg)
KHRÔMA(クロマ)「Jungle」 DGWIL1011
白い壁紙だけではもったいない!
あなたのお気に入りのデザインを見つけて、ご自宅の壁を彩ってみませんか?
東京2020までもう500日をきり、日を追うごとにニュースに触れる機会が多くなってきました!日々更新されていくオリンピック、パラリンピック情報や東京、日本の変化を見届けていけることもこれからの楽しみですね。
インテリアの仕事をしていると、またちがった角度から東京2020を意識することが…。
最近はおもてなしをコンセプトに和テイストのホテルが相次いでオープンするなど、ここ数年、少しずつ日本を感じるアイテムや和をイメージしたインテリアが増えてきています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/04/SC_Japandi_2018_04_Aikyo.jpg)
2018秋冬コレクション「JAPANDI」。英国ブランドscion(サイオン)より
例えば、この春の新作の名前ではこんなネーミングも!
SHOUJI(ショウジ)4月発売予定 MARK ALEXANDER 新コレクションより
KAORI(カオリ)
HARU(ハル)
SHIBUI(シブイ)
MISHIMA(ミシマ)3/29発売 HARLEQUIN「Hamada」より
HAMADA(ハマダ)
NUKA(ヌカ)
どの名前も日本人にとっては馴染みのある響きですよね。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/03/ELITIS-2019SS.jpg)
そしてデザインでもどこか日本を意識したものが多くなってきている傾向に、日本への注目度を感じずにはいられません。
写真は4月5日に発売のELITIS「Soleil levant」の壁紙見本帳の表紙です。気になる中身はショールームやInterior libraryでご覧くださいね。
私たちが日々暮らしの中で当たり前のように目にしている柄や景色も、海外の方から見たらとても粋でお洒落なデザインとして取り上げられるものだったのだと、日本の良さを再確認いただける機会なのでは思います。
和モダンなインテリアをテーマにしている方には、いろいろなアイテムが豊富にご覧いただける旬のタイミング到来です!
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/04/rubelli_venezia_2017_giovanni_gastel-15_R.jpg)
伊勢型紙がデザインの源「KATAGAMI」。イタリアブランドRUBELLI(ルベリ)より。
ただいまパリではMaison & Objet(メゾン・エ・オブジェ)と
Deco Off(デコオフ)の真っ最中です。
最新の情報をマナトレーディング公式Instagram(インスタグラム)から
発信しております。ぜひご覧ください。
取り扱いブランドの公式Instagramからも、
タイムリーなパリの様子を垣間見ることができます。
PORTA ROMANA(ポルタ・ロマーナ)は、
『Bonjour Paris!』のコメントともに、モノクロのDiorの写真を更新。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/01/PR1_R-399x500.jpg)
―PORTA ROMANA Instagramより
パリを舞台としたインテリアの祭典に期待が膨らむ素敵なショットですね。
RUBELLI(ルベリ)からは、思わず見とれてしまうくらいに美しい
ディスプレイ写真が投稿されています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/01/f1805df827a4e6682d3228db5d7ce9a1-500x500.jpg)
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/01/cf8baefe041442583491c2c022167fa9-500x481.jpg)
ーRUBELLI Instagramより
今年のコレクションテーマを、【ALL ABOUT COLOURS】と題したルベリ。
美しい発色の生地をグラデーションに並べ、とても綺麗に見せています。
ヘッド部分も共布にしたハンガーサンプルは、いつにも増した高級感を放っています。
OSBORNE&LITTLE(オズボーン&リトル)の投稿の中では、
新作の壁紙がひと際目立っていました。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/01/OL2_R-500x500.jpg)
ーOSBORNE&LITTLE Instagramより
壁一面に浮かび上がるように描かれた大きなマグノリアのお花。
大胆でありながらもとても繊細に描かれ、柔らかいカラーが上品な印象です。
ÉLITIS(エリティス)は、日本の着物にインスピレーションを受けたという
大柄の壁紙をリリース。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/01/ET1_R-399x500.jpg)
ーELITIS Instagramより
これまでにも、日本の文化や文様に影響を受けたデザインを多数発表しているエリティス。
色彩のコントラストや、少し褪せたような質感を見事に表現しています。
BLACKedition(ブラック・エディション)からは、
日本の木版画家 湯浅克俊氏とのコラボレーションコレクションが発表されています。
シックな色合いの抽象画をプリントしたファブリックや壁紙がラインアップ。
ブラック・エディションのラグジュアリーな雰囲気とマッチしています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/01/BE1_R-1-500x500.jpg)
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2019/01/BE2_R-1-500x500.jpg)
ーBLACKedition Instagramより
湯浅氏と、ブラック・エディションのデザインディレクター、エミリー・モールド女史。
古典だけでなく、現在活躍している日本のアーティストの方が海外で評価されているのは、
同じ日本人として嬉しい気持ちになりますね。
今回ご紹介したアイテムが入荷されるのが待ち遠しくてなりません。
発売になりましたら、ブログでも改めてご紹介させていただきますので、
どうぞお楽しみにお待ちください。