秋の虫の声が聞こえ、いつの間にか日暮れが早くなっていることにふと気が付き、季節の移ろいを感じます。
さて、今回は少し前から東京ショールームにて展示を開始しております、サンダーソンの160周年記念コレクション、その名も『ONE SIXTY』の
ファブリックと
壁紙をご紹介したいと思います。
英国王室御用達ブランドとして名声を誇る『
Sanderson』は、1860年の創業以来、英国の美しい自然からインスピレーションを受けた数々のデザインを生み出し続けてきました。
今回のコレクションは、中でも長きに渡り愛されてきたアイコニックなデザインを選りすぐり、さらに新しいカラーパレットもプラスされ、トラディショナルからコンテンポラリーまで様々なテイストにマッチするアイテムが揃いました。
こちらが、東京ショールームのサンダーソンコーナー。
このフローラルデザインの豊かなバリエーションと言ったら!!これぞサンダーソンの真骨頂、歴史の長さを感じます。
それではまず、代表的な花柄デザインのひとつ『ROSE AND PEONY』を例にとってバリエーションの展開をご紹介したいと思います。
『ROSE AND PEONY』は1914年に初めて壁紙デザインとして誕生しました。その後1929年にプリントファブリックとして、多色へ展開した伝統的なアイテムです。
画像左は継続カラーのシックな
レッド、画像右が明るく爽やかな新色、
セージ&コーラルです。
そして、こちらのクッションも同じく『Rose&Peony』の新色、
チェリー&ビリジアン。ポップで少しレトロな雰囲気も漂うカラーリング。生地は前述の素材とは違うベルベットで、とても触り心地の良いクッションに仕上がりました。小物使いでも十分に存在感があり、アイキャッチなお部屋のアクセントになりますね。
さらなるバリエーションとして『Rose&Peony』からインスピレーションを受けてデザインされた『Very Rose and Peony』。オリジナルの花柄を拡大して配置しており、カラーも鮮やかでドラマチック。よく見ると、経年変化したようなカスレが表現されており、どこか懐かしいけれど新しい魅力溢れる新作です。
こちらもまた、
張りのあるコットンリネン(画像左)と柔らかく
重厚なベルベット(画像右)2種類素材違いでお楽しみいただけます。
次に、こちらも人気の高いデザインのひとつ『
Dandelion Clocks』。風に舞うタンポポの綿毛を表現したもの。レトロでポップな印象の楽しいデザインです。
続いて壁紙をご紹介します。
画像右側は先にファブリックをご紹介した『
Dandelion Clocks』です。新色含め、6色展開の豊富なカラーバリエーション。ファブリックとは少しデザインが違っていますので、比べてみてください。
そして左側は、英国紳士がキツネ狩りに興じているシーンを描いた『
Tally Ho』。タリホーとは、キツネ狩りの際、獲物を見つけた時の掛け声なのだそうです。猟犬はおそらくフォックスハウンドでしょうか。躍動感に溢れていますね。書斎や趣味のお部屋にいかがでしょうか。
ストーリーのあるデザインの壁紙としてもうひとつご紹介したいのが、画像中央上段のトワレ柄。イソップ寓話のシーンを表現した『
Aesop’s Falbles』です。「ウサギとカメ」「キツネとツル」など日本でも広く知られるお話が描かれています。
最後に、壁紙展示コーナーに施工しました『
Hykenham』をご紹介しましょう。こちらは小窓を囲むように貼ってありますので、実際お部屋に施工した様子がイメージしやすいかと思います。
このクラシカルなフローラルデザインもまた、サンダーソンを象徴するデザインのひとつで、上へと立ち昇るように曲線を描く枝葉の流れ、それに沿って咲き誇る花々がとてもエレガント。何十年もの間、当時のデザインスタジオを支えたケニス・トゥルーマンによるデザインです。彼は、特徴を捉えた花の表現や、パターンとしての配置にこだわり、いくつもの人気デザインを生み出しました。
160年の歴史の中で生み出された、今も色褪せないデザインと、アーカイブをもとに進化、挑戦し続けるサンダーソン。英国に根付く歴史と伝統に裏打ちされた素晴らしいデザインの数々を、ぜひお楽しみください。