いよいよゴールデンウィークが近づいてきましたね。
なかにはお仕事という方もいらっしゃると思いますが、この時期いろいろと計画を立てられている方も多いのではないでしょうか。
先日MANAS
東京ショールームに出張の折り、こちらの美術館で開催中の
『KATAGAMI Style』展に行って参りました。
「KATAGAMI」とは絹や綿の布に図柄を染め付ける際に用いられる伝統的な道具、「型紙」のこと。
よく知られているものでは伊勢型紙などがありますよね。
日本の伝統工芸の一つである「型紙」は、19世紀後半、近代化に沸く欧米に渡り、その後の芸術運動に多大なインスピレーションを与えたようです。
「型紙」を軸に様々な海外の芸術品が展示されたこの美術展では、MANASが扱うオーストリアの老舗メーカー
バックハウゼン社のテキスタイルも、会場の「第4章 型紙とユーゲントシュティール」から登場します。
この写真のバックハウゼンの
『Orakelblume(オケラルブルーメ)』。(美術館では『神託の花』と表記されています)
ウィーン工房のデザイナー、コロマン・モーザーによるデザインです。
実はこのデザインも日本の「型紙」にルーツがあったとは…
そして展示のテキスタイルは当時のオリジナルの生地でご覧頂くことが出来ます。また名古屋ショールームの
モリスコーナーと同じデザインの
『kennet(ケネット)』もイギリスのコーナーで展示してありました。
どちらも100年以上の時を超え、復刻し今もなお世界中で愛され続けていることを、日本人として誇らしく思うと同時に、先人の技に敬意の念を抱かずにはいられません。
この『Orakelblume(オケラルブルーメ)』も『kennet(ケネット)』も、なんと今現在商品として流通していて、マナを通して手に入れることができる!私自身そこに携わることができることをとても嬉しく思います。
今回の会場は、東京駅からも徒歩で行くことが出来る三菱一号館美術館。
こちらで5月27日(日)まで開催されてます。もしまだ予定が間に合えば、ゴールデンウィークに日本の伝統美、そしてデザインのルーツに触れられてみてはいかがでしょうか。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、改めて簡単なご紹介を。
こちらの美術館は、英国人建築家ジョサイア・コンドル氏の設計による歴史的建造物の復元となっております。
(一度は解体されたものの、忠実に復元され2010年春に美術館としてオープン)
こちらでは美術品とともに近代日本を代表する建築も一緒に楽しんで頂くことができます。
余談ですが、私達の地元、三重県桑名市にある六華苑の旧諸戸邸(現存)も同氏による設計です。
最後に。
東京まではわざわざ出掛けられないという方にも朗報です。
今回の美術展は、東京の後、京都、そして地元である三重県立美術館へ巡回が決定しています。
京都展 : 京都国立近代美術館 7月7日(土)~8月19日(日)
三重展 : 三重県立美術館 8月28日(火)~10月14日(日)
東海地方は初秋の季節になりますがぜひ楽しみにしていて下さい。
待ちきれない方は、一足先に東京へぜひお出掛け下さいませ。
そして、今のバックハウゼン、モリスのテキスタイルはお近くの
MANASショールームでご覧頂くと、尚一層興味深く鑑賞して頂けると思います。
*三菱一号館美術館
東京都千代田区丸の内2-6-2
展覧会WEB:
http://katagami.exhn.jp
休館日や詳細情報はWEBでご確認下さいませ