8月に入り夏本番。久し振りに、スーツケースとたくさんのお土産を抱えた旅行者を、見かけることも多くなりましたが、皆さま今年はどのような夏をお楽しみでしょうか。
さて、東京ショールームでは、英国スタイルを代表するインテリアデザイナーとして、およそ半世紀に渡り活躍し続けている『Nina Campbell(ニナ・キャンベル)』 2022SS新作ファブリックをメインとしたディスプレイで、皆さまをお迎えしています。
今季のコレクション『JARDINIERE』は、スタイリッシュな植物柄の、プリントと刺繍のチャーミングなラインナップ。デザインは、著名な植物学者や植物図鑑、エキゾチックな庭園から名づけられ、そこからインスピレーションを得ています。
ディスプレイは「洗練された英国邸宅のベッドルーム」をイメージしてコーディネイト。それでは、ひとつひとつご紹介いたしましょう。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/08/All-900x900.jpg)
向かって右側は東洋を想わせるエキゾチックなデザイン、左側はエレガントなボタニカルデザインと、大きく2つのテイストに分けて配してみました。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/08/Toile-Chinoise-900x900.jpg)
こちらは一番右のカーテン、Toile Chinoise NCF4460-02。
人物や鳥、ヤシの木など、シノワズリの庭の風景を水彩画で描いたモダンなトワレ柄です。
18世紀ごろ流行した中国趣味の様式「シノワズリ」は、今もなおヨーロッパで広く好まれています。神秘的な東洋に憧れを抱いた、西洋人がイメージしたそのデザインは、優美で幻想的。
ニナの審美眼を通してデザインされたシノワズリは、お部屋に上品な華やぎをもたらしてくれます。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/08/Plumier-900x900.jpg)
続いてこちらのカーテンは、Plumier NCF4462-03。
クロス模様と結び目のようなドットを組み合わせた、豪華な刺繍のストライプの両側にフェザーの葉が手刷りで交互に色付けされ描かれた、刺繍とボタニカルプリントの組み合わせが絶妙な、リネン100%生地。
葉の色が交互に色違いになっているだけでなく、よく見ると刺繍のラインも1列ずつ交互に色違いになっていることで、よりリズミカルな印象が与えられているのにも注目です。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/08/pillow-900x900.jpg)
こちらに合わせたクッションは、Poiteau NCF4463-02。
カラーのベース地に白抜きで竹、シダ、様々な草花のシルエットが絵画的に描かれています。
竹のモチーフが入ることで、ぐっと東洋的なイメージになり、和室や和モダンの空間に取り入れていただいても、相性が良いデザインです。
今回は、ベッドルームのしつらえなので、横長のピロー型クッションに。左右の両端には国内在庫のオリジナルコレクションのトリム、ミニヨン 5411をあしらいました。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/08/Arber-900x900.jpg)
続いてディスプレイ向かって左側の、エレガントなボタニカルデザインのエリアをご紹介します。
左側のドレープカーテンは、Arber NCF4464-03。
リネン100 %の生地に、オージー(向かい合う2つの相反する曲線)トレリスの周りに、可憐な花と葉をあしらった刺繍生地。トレリスのラインにもシェブロン模様が施され、細部にわたってチャーミングなデザインです。
右側のシアーカーテンは、前回のブログでご紹介した、ESSENTIALSコレクションより、ソンブラ222を合わせました。ざっくりとした麻のような質感が、天然素材のドレープ生地にしっくりとマッチします。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/08/borster-900x900.jpg)
こちらに合わせたボルスタークッションの生地、Petit Dapuri NCF4465-01と、その下のベンチシートの生地、Dapuri NCF4466-01とは、コンビネーションデザインです。
ベンチシートのDapuriは、インドの細密画からインスピレーションを得たデザイン。カーネーション、ポピー、チューリップ、オーリキュラ(厚葉桜草)、ベリーを手描きで表現し、小さな花の小枝を散りばめて、リネンとコットンのツイル地にプリントしています。
ボルスタークッションのPetit Dapuriは、Dapuriの小さな花の小枝をデコラティブなボーダーでアレンジしており、このボーダーを活かしてクッションの柄取りをしてみました。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/08/Weaves-900x900.jpg)
また、サブコレクションの『JARDINIERE WEAVE』は、カラフルで質感のあるチェック、ストライプ、無地の椅子張地が揃います。ニナ・キャンベルのお決まりのカラーパレットで構成されているので、彼女のこれまでのコレクションとも組み合わせることができ、刺繍やプリントの柄物生地をパーフェクトに引き立ててくれます。
最後に、壁紙をご紹介しましょう。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/08/WP-900x900.jpg)
上部は、タイの『JIM THOMPSON(ジムトンプソン)』の新作コレクションより、Snowflake JT021068002を採用しました。
その名の通り、雪の結晶をモチーフとしたデザインなのですが、そのインスピレーションの源が、中国の宮殿で使われていたアンティークの屏風だったということから、今回のシノワズリデザインとのつながりで合わせてみました。
下部は、長きに渡り愛され続ける、イギリスの『Sanderson(サンダーソン)』定番のストライプ柄、New Tiger Stripe211715を合わせ、英国のトラディショナルな雰囲気をプラス。
境界線には、ベルギーの『ORAC(オラク)』のモールディング、PX120を使用しています。
細部に渡り拘り抜いたデザインと、彼女らしい明るく爽やかなカラーパレットで世界中から愛され続けるニナ・キャンベルの新作コレクション『JARDINIERE』。
彼女が得意とする植物柄をベースに、エキゾチックなスパイスを効かせた世界観を是非お楽しみください。
☆東京ショールームのInstagramアカウントでもご紹介しています。
こちらも併せてチェックしてみてください!
暦の上では春を迎えましたが、東京でも雪の予報が相次ぎ、暖かな春はまだしばらく先になりそうですね。
東京ショールームでは、UKコーナーのディスプレイをリニューアル。
英国ブランド、OSBORNE&LITTLE(オズボーン&リトル)とNina Campbell(ニナ・キャンベル)の新作ファブリックを使ったミックスコーディネイトをご提案しています。
今回オズボーン&リトルのメインコレクションは『EMPYREA』。
「エンピリア」とは、古代の宇宙論における天国の楽園のこと。現実のみならず想像上の風景や庭園を描いたようなファブリックと壁紙が揃います。
そしてニナ・キャンベルのメインコレクションは『MARACANDA』。
「マラカンダ」とは、ウズベキスタンの宝石とも言われる都市、サマルカンドの古い呼び名。シルクロードで見られる豊かで多様な文化・工芸品を思い起こさせるエキゾチックなデザインが揃います。
これら2つの異なるコレクションを、春らしいフレッシュなグリーンやイエローを中心に、温かみのある素材やテクスチャーのクッションも組み合わせて、冬の名残りから春の訪れを待つ季節感を表現してみました。
それでは、ひとつひとつご紹介していきましょう!
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/02/OLNC-all-e1644916791811.jpg)
まず初めに、中央のタペストリー仕立てにしたファブリックは、オズボーン&リトルの「Amphora」。 花瓶の部分は絶妙なカラーの組み合わせで、そこに図案化された植物をあえてアイボリーのみで表現しているところが、何とも心くすぐる逆転の発想だと思いませんか??
Amphoraとは古代ギリシャの壺や花瓶のこと。そのネーミングから推測するに、花よりも花瓶のほうが主役と言ったところでしょうか。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/02/OL-tape2-e1644916817979.jpg)
花や葉は刺繍専用の毛糸を用いるクルーエル刺繍が施されていて、リネンのベースに厚みのある刺繍がナチュラルかつラグジュアリー。
このようにタペストリーに仕立てて「アート」として楽しんでみてはいかがでしょうか。また、この花瓶のカラーリングは、浅葱色・弁柄色・芥子色など、和の伝統色を連想させる趣もあるので、和モダンな空間に合わせてもいいのでは?と想像が膨らみます。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/02/NC-cur2-e1644916835798.jpg)
続いてその隣のカーテンは、ニナ・キャンベルのファブリック。
画像右側は「Samarra」 。
インド南東部のテキスタイルから着想を得た「生命の木」のデザインが、柔らかに描かれた絵画のように表現されています。ちらっと見せた裏地はハーレクインのコットンサテン「Empower Plain」を合わせました。先にご紹介したタペストリーからカラーを引用しており、裏地でスパイスを効かせる、遊び心の試みです。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/02/NC-cur-up2-e1644916850796.jpg)
クローズアップして見てみると、ベースはヘリンボーンの織り柄があるリネン生地。プリントは発色がはっきりした部分と擦れたような部分があり、ヴィンテージ感を表現しています。
伝統的な更紗が現代風にアレンジされ、エキゾチックでありながらエレガントさが漂うデザインは、ニナ・キャンベルならではのもの。
そして、画像の左側のカーテンは、織生地が揃うコーディネイトコレクション『TURFAN』より、木の葉が一斉に芽吹いたような小紋柄の「Miran」。椅子張地としてもお使いいただけますが、柔らかさもありカーテンにしても美しい仕上がりです。
続いて、クッションをご紹介しましょう。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/02/OL-cusion.jpg)
オズボーン&リトルから同時に発売された、チェック柄の織生地が揃うコレクション『CASSIANO』より、左の画像、手前のクッションは、シェブロン柄のベースに、スペース染を施したスラブ糸を縦横に走らせてウィンドウチェックを描いた「Faloria」。
右の画像、奥のクッションは、濃淡のラインで描き出されたチェック柄がモダンな印象の「Cassiano」。
クラシカルなチェック柄でも一捻りあるのが、オズボーン&リトルらしいところ!
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/02/OL-plainbooks.jpg)
またその他に、異なる素材で豊富なバリエーションのコーディネイトコレクションも揃います。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2022/02/NC-cu3-e1644916872966.jpg)
最後に、こちらの画像にあるマチ付きの円形クッションは、ニナ・キャンベルの「Topkapi」。ブランドのInstagramに掲載されていたこの円形デザインがとても素敵だったので、メダリオン柄が円の中にバランスよく納まるよう、Instagramの画像をお手本に再現してみました。
また、クッションを載せているイエローのスツールは、一つ前のニナ・キャンベルのコレクションの生地で張ったものですが、座面も側面もカラーがぴったり!これがニナのデザインの秀逸さで、コレクションを超越してもカラーがマッチするように、テーマが変わってもブレないカラーバリエーションで構成されているからなのです。
今回の新作コレクションを使ったディスプレイでは、異なる世界観のコレクションのミックスコーディネイト、ファブリックをアート感覚で飾るタペストリー、裏地の色合わせ、マチ付きの円形クッションなど、いくつかの試みをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
マナトレーディングでは、世界各国から選りすぐりのファブリックを豊富に取り揃えております。お気に入りのアイテムをお楽しみいただくアイデアとして、皆さまもぜひトライしてみてください。
梅雨を飛び越えて夏になってしまったかのような連日の暑さ、あじさいの花も、恵みの雨を求めているかのように見えますね。
さて、東京ショールームでは『Nina Campbell』 2021SS新作ファブリックをメインに、エントランスディスプレイを一新し、初夏の高原へピクニックに来たような爽やかなしつらえで皆様をお迎えしています!
![NC2021SSエントランスディスプレイ](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/06/59e8e3b4e99cf539ac2ed2727aa5cacc-e1623400658209.jpg)
英国スタイルを代表するインテリアデザイナーとして、その名を世界に知られるニナ・キャンベル。王室邸宅のデコレーション、ロンドンやパリのラグジュアリーホテルのデザインでも高く評価されています。
彼女独自の色彩と、多彩なモチーフから生み出されるデザインは、エレガントでありながら実用性や順応性も兼ね備え、様々なバリエーションのコーディネートをお楽しみいただくことができます。
それでは、カーテンからご紹介していきましょう。
ニナ・キャンベルが愛する、17世紀に東インドから渡来した綿布を基にヨーロッパで作られた“Indienne(アンディエンヌ)”からインスピレーションを受けたデザインの、プリントや刺繍生地が揃う『PARVANI』コレクションより、
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/06/46d866962428ed037ce348330257e6b8.jpg)
写真右の生地『Lalita』はデコラティブなカルトゥーシュ(装飾枠飾り)がモチーフ。多彩な糸で立体的に表現された刺繍にご注目!
写真左の生地『Basholi』は、柔らかい麻100%の生地に、ストライプの織り柄とハンドブロックプリントを表現したオリエンタルな雰囲気が印象的です。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/06/1edc674a159cd39f016e6ba53b2837cf.jpg)
さらに繊細なステッチでベルフラワーやフクシアの花を表現した『Almora』には、縁にフランスのHoules社のボーダーをあしらいました。
いずれもサテライトの装飾タッセル『ナチュラーレ』を合わせると、自然素材の質感がマッチしますね。
また、今回はマナテックスのシアー生地『サマルカンド』を使ってさらりとした上飾りを重ねてみました。
![サマルカンド](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/06/1b119d4c39481cca0eeb6c2081bb9a9b.jpg)
この上飾り、作りはとてもシンプルで、長い長いカフェカーテンのような形です。
上部パイプ通しのスタイルで、装飾レールに通してたっぷりとギャザーを寄せ、
![パイプ通し左](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/06/f32a6cb9ef5f693e26bf7431d2d05c99-e1623403292483.jpg)
緩やかなスワッグを作り、右側はレールにかけてマグネットタイプの装飾タッセル『ピヴォワーヌ』で止め、残りをテール部分として垂らしています。
![](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/06/6c1ddf67587c0dcbc8e88f33e4c1cfaf-e1623403390925.jpg)
心地よい風を受けたらふわりと揺れるような、軽やかな雰囲気を醸し出しています。
*こちらは、装飾レール2本の場合、手前は上飾り用、奥はカーテン1枚掛け用というスタイルでお使いいただけます。
![クッションとスツール](https://blog.manas.co.jp/wp-content/uploads/2021/06/af6cd18b33d2e35b823d8c185bd95bfa.jpg)
そして、足元にはクッションと椅子張りのバリエーションをご提案しています。
こちらは、古代のシルクロードからインスピレーションを受けた『BARODA』コレクションと、小紋柄でコーディネートしやすい『LARKANA』コレクション、いずれも織り生地を集めたコレクションからのご紹介です。
また、背景の壁紙は『No.9 Thompson』2019SSコレクションより、パネルタイプの壁紙をセレクト。バルコニーから緑豊かな景色を眺めるようなこの壁紙『Secret Garden』は、巾70㎝、高さ3mの3枚を並べて貼り合わせるとこのような1枚の絵画が完成します。パネル上部はデザインのない一色のみなので、高さを合わせて使用することができ、一般的な日本の住宅にも、柄全体を余すところなくお楽しみいただきやすい仕様です。
今回の新作コレクションについて、ニナ・キャンベル本人がイギリスの自邸にて語ってくれた、貴重なインタビューをご覧いただくことができます。(2021年8月末頃まで公開の予定)
★動画閲覧はこちらからどうぞ!
また、最新号のMANAS INFORMATIONでは、同じくニナ・キャンベルのインタビュー記事と、「糸から読み解くファブリック」と題して、織り生地の糸をほどいて検証した特集ページもあります。
★MANAS INFORMATION Vol.59デジタルカタログはこちらからどうぞ!
ぜひ、こちらも併せてご覧いただき、ニナ・キャンベルの世界に触れてみてください。