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New!!『JIM THOMPSON』&『No.9 THOMPSON』ディスプレイ

2023.08.31 / tokyo

暦の上ではすでに秋、とは言えまだまだ厳しい暑さが続きそうですね。皆さま楽しい夏を過ごされましたでしょうか。

さて今回は、1948年、アメリカ人のジム・トンプソンにより創設され、上質なタイシルクのメーカーとしてその名を世界に知られるJIM THOMPSON(ジム・トンプソン)と、そのカジュアルラインであり、イギリス人デザイナー、リチャード・スミスのアートワークによって生み出されるNo.9 THOMPSON(ナンバーナイン・トンプソン)によるディスプレイをご紹介いたします。

こちらが東京ショールームの新しいエントランスディスプレイです!

 

向かって右側がジム・トンプソン、左側がナンバーナイン・トンプソンで構成されています。

まずは、右側のジム・トンプソンからご紹介しましょう。
新作『PARAISO』は、手織りのシルク・イカットから豪華なベルベットまで、洗練されたテキスタイルのコレクションです。インスピレーションの源は、タイの伝統とのどかな島の暮らしの鮮やかな色や柄から。植物や葉、エキゾチックなモチーフやサロン(東南アジアの民族衣装で、筒状の胴衣)のボーダー柄を、現代的で抽象的なテクスチャーとミックスしています。熱帯地方から取り入れた鮮やかな色彩と、シルク、リネン、コットンの天然素材で織られた椅子張り生地とカーテン生地は、様々なデザインでありながら、カラーパレットが決まっているので組合わせしやすく、お部屋のトータルコーディネートに最適です。


メインのカーテンは、上部に壮大なスケールで大らかに描かれた植物柄、下部に落ち着いた無地を合わせ、境界線にトリムをあしらった、切り返しスタイルです。

上部の生地は、Cassia JT013869003
カシアとは、東南アジア原産の花木で、タイの国木となっている品種もあります。 右画像のように、沢山の花を咲かせる縁起の良い木として知られ、夏の空の色と対照的な黄色い花は家を明るく見せ名誉をもたらすと信じられているそうです。水彩で描かれたこのボタニカルプリントは、カシアの枝に花が咲き、そこに椰子の葉が混ざる、まるで風景画のような開放的な空間が表現されています。リネンの柔らかな風合いとドラマチックなレイアウトは、ぜひ床までの丈のカーテンでお楽しみいただきたいデザインです。 

下部の生地は、Nala JT013855013
ナラとは、サンスクリット語の「葦」に由来し、亜麻繊維の草のような性質を表しています。最高級のリネン糸をマーセライズド・コットン(毛羽立ちを抑えて、シルクのような光沢を出す加工を施した綿素材)と交織することで、手織りのシルクを彷彿とさせる、玉虫色に輝くファブリックに仕上げられています。26色の豊富なカラーパレットには、ソフトなニュートラル・ナチュラル色から大胆な色合いまで含まれ、カーテン、クッション、こちらの切り返しスタイルのような装飾アクセントにと、幅広くお使いいただけます。

そして生地の境界線にあしらったトリムは、Ikat Diamonds Tape JT030061008
2.2㎝幅と細めながら、メタリック糸が上品に輝き、クラシカルな雰囲気をプラスしています。


続いてコーディネートしたクッションをご紹介いたします。

手前:Khemarin JT013664012 / 3664-12
かつてジム・トンプソンがタイシルクに魅了された頃のものに近い雰囲気を残す、代表的なシルク生地のひとつで、現在も手織りで生産されてます。滑らかで細い糸をタテ糸に、スラブ感のある糸をヨコ方向に使用することで、かすれたような素朴な風合いがありながらも、100%シルクならではの美しい光沢のある生地です。

奥:Betwixt JT013727006
カットベルベットとループエピングレの対照的なリブによって表現されたピンストライプ生地です。カーテンに合わせた、深みのあるミッドナイトブルーの重厚感あるベルベットが、空間に洗練されたクラシック感を添えています。

続いて、ディスプレイ向かって左側の、ナンバーナイン・トンプソンのご紹介をいたします。
新作のメインコレクションは『FOLKLORE』。自然界の喜びと森の神秘性を、No.9のデザイナー、リチャード・スミスの目を通して表現した、プリントと刺繍のエキサイティングなファブリック・コレクションです。
この”フォークロア”というテーマは今期サンダーソンやオズボーン&リトルなどでも取り上げられており、自然をモチーフとし、民族的で手作りの温かみを感じさせるような注目のスタイルのひとつです。


こちらは、Flora N9012349001
一本の糸を複数の色で染色した”スペースダイ”の糸を使用して、クラシックな花柄を表現した刺繍生地です。 ステッチの中の様々な色彩が、グラデーションとなって、奥行き感と複雑な細部のある印象を与えています。


こちらは、Shintangle N9012353001
グラフィカルなシダの葉を、アーチ状に並べた大きなトレリスは、美しく開放感があります。葉の一枚一枚をよく見るとストライプやドットなど、意外な要素で構成されていますが、林床部(森の最下部、地面と接しているところ)の美しさと動きを見事に表現しています。…シダ植物の葉の裏側を思い浮かべてみてください。本当にこんな感じですよね!


コーディネートしたクッション生地は、こちらも新作コレクション『CABIN WEAVES』より選定しています。ファッションやホームテキスタイルに使われる伝統的な手仕事の技法にインスパイアされた、ワクワクするような質感のある織生地コレクションです。

手前:Cabin Stripe N9012340002
ティッキングをモチーフにした、美しくクラシカルでタイトに織られたストライプ生地です。 対照的なアクセントカラーが効果的。背景のシダの葉のカラーとピッタリですね。横長のピロースタイルで、両脇はそれぞれ2つのウッドのボタンで留めています。

奥:Shirring N9012337005
名前の通り、布を細かく縫い縮めて衣服に装飾的なギャザーをつける「シャーリング」から着想を得ています。様々な糸を立体的に組み合わせて再構築し、ハンドメイドのテキスタイルのような効果を持たせています。


最後に壁紙をご紹介します。
中央の壁紙は、劇場の背景から着想を得たドラマチックなパネル柄が揃うナンバーナイン・トンプソンの『TAKES THE STAGE』コレクション(2019SS)に収録の、Palm Court Panel N9021032002です。窓の外にヤシの木が生い茂る様子が描かれ、とても奥行きが感じられます。そしてその周囲には、付け柱やモールディングなどの装飾が描かれている、だまし絵のようなユニークなデザインです。


上の画像のようにDrop AとDrop Bの2枚で1セットとなります。高さはトータルで315cmあり、右端に細かく寸法の表記がありますので、天井高に合わせて、お好きな部分を貼ることができます。(※今回ショールームでは、赤いラインから上を使用しています。)


また、画像左のようにヤシの木のデザインがない壁面部分のみのパターン Palm Court N9021031002 もありますので、画像右のように組み合せてお使いいただくことも可能です。

今回は、ジム・トンプソンの2つのグループブランドを、ミックスしたディスプレイをご紹介いたしました。いずれも植物をモチーフとした、オリエンタルな雰囲気でありながら、ジム・トンプソンはクラシカルな設えで、ナンバーナイン・トンプソンは、明るくこなれ感のあるイメージで。お好みのスタイルをぜひお楽しみください。