2/11付の東京ブログで詳しく紹介されているモールディングのORAC(オラク)。
2月、そのORACの部材を実際に使用して新しい壁面空間が名古屋ショールームに登場しました。
どこにORACの部材が使われているか分かりますか?
正確にいえば、中央の平坦な壁以外の立体的な部分すべてです。
今回使用したのは部材だけでも20種類ほど。こちらのPDFにリストをまとめましたのでご参照ください。(※一部リストには反映していない部材もございます。ご了承ください。)
こちらは、正面向かって右側の枠の中で使用した立体的な3Dパネル、W105。
最近のモールディングはクラッシックだけでなく、近未来的なモダンなタイプなど種類も豊富になりました。
全体の仕上げにはマットなタイプや艶感のあるタイプなど4色のペイントを塗り、組み合わせて構成しています。
照明が入るとまた雰囲気や色味の感じ方も変わってくるのが面白いところです。
お近くにお越しの際は、この新しいウォールデコレーション(壁面装飾)をぜひ間近でご覧になってみてくださいね。
製作途中の写真です。これはW105にペイントを施し乾かしているところ。
こんな装飾的なものも。
ショールームにディスプレイしているNina Campbell(ニナ・キャンベル)のカーテン。
生命力あふれるペイズリー柄のデザインを見ていると、
春の訪れが待ち遠しくなってきます。
詳しい品番はこちら→【ニナ・キャンベル2018AWディスプレイ】よりご覧ください。
カーテンと壁紙の柄は、コレクションを代表するデザイン「LES INDIENNES」を使用しました。
「アンディエンヌ」とは、東インドから渡来した綿布「インド綿布」のこと。
17-18世紀のフランスでは、当時植民地だったインドから持ち込まれたエキゾチックなペイズリー柄などの
綿布が流行したそうで、今回のコレクションはそこからインスピレーションを受けて作られています。
ペイズリー柄はよく見ると、宮殿のモールディングのようなデザインで表現されています。
メインの柄の周りは白く色が抜いてあり、背景から浮かび上がるように描かれています。
ショールームでは、ムードボードも併せて展示しております。
赤とティールブルーの配色もいいですが、黒とエメラルドグリーンの配色も、
コントラストが効いていて素敵です。
他にはアクア、トープと黄土色の配色も。
パステルトーンのくすんだ色は、インテリアの中に馴染みやすく主張しすぎないので、
すぐにでも真似できそうな色合わせです。
皆さんはどの色に惹かれましたか?
これから3月から5月にかけて、海外ブランドの新作も続々と入荷してきます。
新しい色とデザインを見つけに、ぜひショールームにお立ち寄りください。
今回はモールディングを使ったインテリアをご紹介します。
モールディングとは天井-壁-床の接合部分を隠し、美しく仕上げる為の部材や、
天井や床を直線や曲線の陰影で囲む装飾材の総称を指します。
その起源はギリシャ・ローマ時代の建築に用いられたコリント式、イオニア式といった
装飾的な支柱や、コーニスなど建築部材に施した装飾でした。
Vector hand drawn illustration set of the five architectural orders engraved. Showing the Tuscan, Doric, Ionic, Corinthian and Composite orders.
古代・中世・そして現代へと様々な建築様式を超えて、
現在でも西洋建築で用いられるモールディングの技法は、
シルクロードを通って日本に伝来すると、寺院の破風や木鼻など、
建築構造部材においても機能性と意匠性を併せ持つ部材へと形を変え、用いられていきます。
やがて神殿内装部において、壁画を祭壇として見立てた際の空間的な仕切りとして、
漆喰や石で壁面に施した細工が進化、
装飾的なパーツとして用いられるようになったのが、モールディングのルーツなのだそうです。
そこからよりミニマムに進化したのが、絵画を装飾する為の「額縁」なのだとか。
RUBELLI ‘Rousseau 30150-01
現在の日本では廻り縁や巾木など、装飾性の部分は極力削がれ、
補強部材として、機能目的で取り付けられているのが一般的となっています。
日本でもホテルや、明治~昭和期に立てられた洋館建築などで、
とても美しいモールディング装飾を目にすることができますが、
クラシカルで装飾性の高いモールディングという印象が強いためか、
自宅に取り入れる方はまだまだ少ないようです。
一方欧米では、モールディングは空間をワンランク上げる効果的な装飾材として、
一般家庭でもごく普通に用いられています。
海外の映画を観ていると、室内セットの中でいくつもの
素晴らしいモールディング装飾を観ることができますね。
欧米でもはやり、重厚でトラディショナルなインテリアから、
シンプルでモダンなインテリアが主流になりつつありますが、
モールディングも現代のコーディネートに合わせ、
よりスタイリッシュな進化遂げているようです。
マナで取扱っているORAC(オラク)は
ベルギーのオーステンデに拠点を置く、ヨーロッパ最大のモールディング会社。
木製に比べて、より軽量で施工し易い、高密度ポリウレタンをはじめとする合成材の
モールディングを初めて発表し・普及させたオラクは、
デザイン性においてもクラシックから、創造性に溢れたユニークなデザインまで
幅広い商品を開発、製造しています。
そんな中から4つの特徴的な製品をご紹介しましょう。
一つ目はこちら、Antonio。
現代を代表するプロダクトデザイナー、Ulf Moritz(ウルフ・モーリッツ)によるデザインで、
2種類のパーツを組合せ、LEDライトを仕込むことで、独創的な照明計画を実現します。
Antonio C373, C374
光源を内蔵することで、モールディングのラインが強調され、
無地の壁紙に合わせるだけでも、よりシャープで洗練された印象になりますね。
またカーテンプロファイル(カーテンボックス)として使用できるのも特徴の一つ。
コーニスとして使用することでインテリアに一体感を与えることが出来ます。
クラシックだけでなく、コンテンポラリーな空間にもあわせやすい商品です。
Heritage L C342
Inspiring Interiorsコレクションは、イギリスの伝統的な建築物からインスピレーションを受けたデザイン。
エッグ・ダーツやアカンサスモチーフといった定番のクラウンモールディングや、
幾重にもかさなる美しい陰影のパネルなど、繊細な意匠を最新技術で再現しています。
東京ショールーム内ではこちらのように使用しています。
最後にご紹介するデコレーション素材は、
これまでのモールディングの概念からすると、とてもユニーク。
アイディアによって無限の使用方法が考えられます。
Trapezium W101
台形のパーツは、組合せ方によって、まるで3Dアートのようです。
Scala G71
画像の赤いプレッツェルのようなパーツも、組合せ次第で従来の壁紙にはない
印象的なデコレーションを可能にします。
いかがでしたでしょうか。
インテリアを創造する重要なマテリアルとして、
モールディングも新たな一つとして加えてみて下さいね!
Cubi W102, W103